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9月16日(日)

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アートエリアB1

関連ワークショップ Re + enact ー再現と体験 + 演ってみるー

[募集対象] ダンサー、役者などの舞台経験者。高校や大学などで舞台芸術を学んでいる学生。コミュニティダンスに関心を持つ指導者、小中高校・大学の教員、講師など。

申し訳ありませんが、定員に達しましたので、ワークショップの受付を締め切らせていただきました。
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日時・場所

2018年9月16日 13:30 – 17:30

アートエリアB1, 日本、〒530-0005 大阪府大阪市北区中之島1丁目1 Unnamed Road 1丁目-1

イベントについて

「nostalgia」台本を使ったワークショップ+ショーイング

9月16日(日)

10:00〜12:00 『nostalgia』上映会は中止になりました。

13:30〜16:30 ワークショップ

17:00〜 ショーイングとフィードバック(観覧可/無料/予約不要)

[講師] 平野舞(元維新派・役者)

[料金] 無料(要予約)

[募集対象]

ダンサー、役者などの舞台経験者。高校や大学などで舞台芸術を学んでいる学生。コミュニティダンスに関心を持つ指導者、小中高校・大学の教員、講師など。

【応募方法】

ページの「参加申し込み」ボタンから、必要事項を記入し 、送信してください。

みなさまのご参加をお待ちしております。

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ー記憶の劇場Ⅱ活動⑦ドキュメンテーション/アーカイブ「nostalgia」台本の「本書について」より抜粋ー

 この台本と取り組むきかっけは、記述システムの面白さに惹かれていたところ、インクの劣化がすすむ過去の上演台本を維新派の有志がデジタルデータに移し替えていると聞き及んだことによります。そこから活動のねらいは、松本氏が起草した著作の複写保全と、作り手用上演台本に、一般公開するにふさわしい形を見つけることに定められました。それはどこまで、またどのように原資料に忠実であり得るのか。逆に、公演体験が得られなくなった今、維新派を知らない世代にどのような種を残せるのか。

 まず意識したのは、過去の維新派の手による台本を踏まえながら、それらと一線を画するということでした。これは、松本氏が自らは積極的になるはずのない「複製出版」であることがわかるのがよいと、維新派と活動メンバーの間で意見が一致したからです。松本氏の「すでにやったこと」に対する冷淡さ〜記録に頓着しなかったり繰り返しを嫌ったり〜は、団で継承されている一つの価値観として、見過ごされざるものです。たしかに「ヂャンヂャン☆オペラ」の体験は、いかなるメディアにも置き換えがたい。作品より行為に重きを置く矜持は、維新派の真骨頂とされてきた野外劇の流儀、その制作・解体の過程を貫く蕩尽ぶりにも知られています。

 編集過程では、時間の進行を示す「連」と、空間の中の人物配置を俯瞰する「図面」は忠実な複写をめざす一方、デザイナーから課題として示された版形、綴じ、表紙、構成などについては、皆でアイディアを出し意見を闘わせました。寄る辺ない議論の手がかりとなったのは、維新派の俳優によるワークショップから得られた原資料の可能性です。それは何より、日常にはなかなか転がっていない五拍子や七拍子のリズムを体に入れるムズ楽しさの体験でした。さらに選ばれた場面のせいか、秩序を揺さぶられた脳と体に、自分が口にしている言葉の意味が不意打ちのように顕わになり、語り手が何を目にしているのか腑に落ちる瞬間が訪れます。これは作品に埋め込まれた歴史・地理へと、体の奥から回路を穿ってゆく一種の「タスク」となり得るのではないか。鑑賞とはまた違ったこの体験を未来の維新派ファンへ届けられればというのが、「身体化のための台本」というこの本の方向性です。ひねって言えば、「体で奏でるスコア♥声でなぞる地図」。つまり、ページをめくり、台詞を声に出し、足踏みしたり、図面の座標軸を意識して立ったり、歩いたり、体の軸で船の揺れを感じてみたり、あるいは揺れる洗濯物に視線を沿わせてみたり・・・そんな風に、開いたページに書かれてあることを、いろんなやり方で体に移し替える読み方です。 そのためこの本のサイズは実際に維新派の役者が稽古で使っていたものに倣い、広げて読んだり書き込んだりしやすい仕様にしてもらいました。そして具体的な空間を意識して出し合ったアイディアを裏表紙や付録で表現してもらいました。

 本書がさまざまな身体を触発し、楽しんで読まれることを願っています。大げさに喩えるなら、喜劇俳優のリアクションを引き出すダイナマイト、あるいはマダン劇で唐突に客の腕に託される赤ちゃん(もちろんそうしたテイの小道具)のようなものを、いま、手にしているとご想像いただければ。

<記憶の劇場Ⅱ>活動⑦「ドキュメンテーション/アーカイブ」担当

古後奈緒子

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